第三回Hi! ku City選句結果 |
15点句 | ||||
虫の夜の万力すこしづつ締める | 齋藤朝比古 | 特選 | 五十嵐秀彦 | 休みなく押し寄せて来る虫の声に自分という存在が締め付けられていく。 |
特選 | 正明 | 夜の深さと、その中の一種凄まじい感じが感じられます。 | ||
特選 | かんな | 何の関係もない二物が合わせられ、呼応が生まれるおもしろさ。 | ||
特選 | つーやん | 「虫の夜」という軽みのある情緒的なものと「万力」という重々しい無機質なものとの取り合わせがよい。「虫の夜の」はだらだらとつづくので「虫の夜(よる)」で切るか「虫の夜や」で大きく詠嘆するかにしたいところだが作者にも考えがあってのことだと思える。しかし、この「の」は句をあいまいにする。 | ||
特選 | 凌 | 情景としてではなく、言葉にあやうい感覚を刺激される。 | ||
選 | しぐなす | 「万力」がシブイっす。 | ||
選 | 岡村知昭 | すこしずつが効いてる | ||
選 | (h)かずひろ | 漠然とした不安と戯れてみる。 | ||
選 | 松山たかし | 「虫」と「万力」の関係がイメージ的で好きです。できれば「虫の夜」で切って欲しかった。説明臭さがなくなって良い句になるのでは。 | ||
選 | 山口あずさ | 「虫の夜」を他の夜に差し替えても「万力少しづつ締める」光景が浮かんでくる。「万力すこしづつ締める」がGood。 | ||
6点句 | ||||
月白やウルトラマンの顔の翳 | 白井健介 | 選 | かんな | ウルトラマンの顔の翳を発見したのがニクイです。 |
選 | 子子 | 固有名詞三部作を取ってしまいました。そうよね、ウルトラマンにも人生があるのよね。 | ||
選 | 齋藤朝比古 | ロマンティックな季語とウルトラマンとの取り合わせがなかなかてだれですな。顔の翳 までやるとちょっと嫌味な感じも。 | ||
選 | 草もち | 正義の味方は、孤独なもんですよね。 | ||
選 | 凌 | 哀愁をたたえたウルトラマン。 | ||
選 | 岡村知昭 | よく見ています | ||
感想 | 山口あずさ | シュワッチ。 | ||
暮れ易き秋や祈りは風となる | 小島けいじ | 特選 | 槇修子 | |
特選 | (h)かずひろ | たとえ届かなくても祈らずにはいられない。 | ||
選 | 美峰 | 失礼ながら並選特選にしようかすごく悩みました。みんなの祈りは吹きさってしまったのでしょうか?それとも最初から祈りなど存在しなかったのでしょうか? | ||
選 | 喜誉司 | ナチュラルハイっぽい感じがとても好きです。 | ||
感想 | 白井健介 | あっという間にたちまち暮れてしまう、その実感を譬えて“釣瓶落し”という晩秋の季語がありますが、一方“暮れ易し”というのは冬の季語とされています。故に「暮れ易き秋」となると少々問題あり、という次第。日常の実感としてということと別に、あくまで“俳句の決めごと”の一つとして、ですが。原句の内容に忠実に添削の一例を示すなら《風となる祈りも釣瓶落としかな》でしょうか。 | ||
5点句 | ||||
新宿の嘘が溶けてる黒うどん | 子子 | 特選 | しぐなす | 新宿歌舞伎町とか、あのへんの(行ったことないけど)雑多な小汚い街を想像しました。「黒うどん」で、「東京のうどんはおつゆが真っ黒」という、関西人の言い草が思い浮かびました。都会のアンニュイを感じました。一度でいいから東京のうどんを食べて「おつゆが真っ黒」と言ってみたいです。 |
特選 | 喜誉司 | この句、知性のあり方がちょっと違うって感じでいいですね。 | ||
選 | 草もち | 「黒うどん」なるものを私は知りません。が、新宿にはそんなものがありそうな気がします。 | ||
感想 | 白井健介 | 「黒うどん」なるものを知らぬ私が悪いのでありましょう。「新宿の嘘」が「溶けてる」とは実感がこもっていてインパクトあるもんね | ||
感想 | 山口あずさ | まずそう。 | ||
自解 | 子子 | なんか、演歌?? | ||
瑠璃色の露一粒の地球かな | つーやん | 選 | 五十嵐秀彦 | 露の一粒が同時に地球でもある。この俳句独特の感覚が世界中の共通認識になれば戦争もなくなるのでしょうが・・・ |
選 | かんな | 繊細かつ大胆。 | ||
選 | ぶう | |||
選 | しぐなす | 露と地球の対比。地球も宇宙においては露ほどの存在ですね。 | ||
選 | 槇修子 | 難しいけれど、祈世界平和。 | ||
感想 | 山口あずさ | ちっぽけな地球の表層で、人間はいったい何をしているのでしょう。 | ||
4点句 | ||||
さよならの手が木犀の香を乱す | 江戸切子 | 特選 | 白井健介 | “いわゆる一つの甘い句”な訳ですけど、最近かなり疲れている今の私は“この句を特選な気分”なのでした。 |
選 | showmaru | 別れるときに初めて気付くこともある。それが後悔であるかないかは別として。 | ||
選 | つーやん | 気になる句。「乱す」までいってしまわないほうがよいのでは。 | ||
感想 | 山口あずさ | 浪漫。 | ||
誉められて喰われる牛や曼珠沙華 | 山口あずさ | 選 | 齋藤朝比古 | ほどよい甘さ。 |
選 | 草もち | 昨日、馬刺しを食べながら競馬談義をしたのを思い出して、一票。 | ||
選 | 喜誉司 | 花ってよくよく考えたりすると、割と苦手なものです。もちろん遠くから景色としてみているときれいですが・・・曼珠沙華って、ゴージャスな食欲そのもののような花だと・・・。 | ||
選 | 白井健介 | タイムリーなだけにこのシニカルさがいっそう共感を呼ぶのかなぁ。一方<濡れ衣で燃やさるる牛>というその運命にも思いを馳せつつ | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 確かにそういうことはあるでしょうね。でも理屈になってしまっているようです。 | ||
食卓の妻栗を剥き夜を剥き | 五十嵐秀彦 | 特選 | 子子 | 艶めかしいような、死の棘のようにこわ〜いような。 |
選 | かんな | そうか、栗を剥くのは夜を剥くことなのか。「食卓の」は動く気がする。 | ||
選 | showmaru | べルイマンの映画のワンカットのよう。白熱灯の下のリフレインはゆっくりと長い夜をpanしていく。 | ||
感想 | 山口あずさ | シュール。 | ||
すさまじき造花の供華や浄閑寺 | 白井健介 | 特選 | ぶう | |
選 | 喜誉司 | う〜む。 | ||
選 | 山口あずさ | 舞踏的世界。 | ||
3点句 | ||||
月満ちて祈りの色を海におく | 姫余 | 選 | かんな | 「キメキメ」すぎるのが惜しい。端整すぎる。 |
選 | (h)かずひろ | 泣く子と月には勝てませぬ。 | ||
選 | 山口あずさ | 「海に置く」がいい。 | ||
秋冷を礼拝堂に足しにけり | 岡村知昭 | 特選 | 松山たかし | きりっとした緊張感が伝わってきます。「秋冷」と「礼拝堂」のとりあわせもうまい。とてもこころ洗われてしまいました。 |
選 | 五十嵐秀彦 | 静かな秋の教会の雰囲気を切り取った句。良いですね。 | ||
感想 | 山口あずさ | 礼拝堂って、いつもひんやりしてますよね。秋冷を足すとかなり冷え込むかも。 | ||
救急のサイレン遠く温め酒 | 秋津 遥 | 選 | 正明 | 救急のサイレンが鳴っても飛び出すでもなく、温かい部屋の中で温め酒。遠くのサイレンが聞こえることが、かえってその場の静けさを感じさせてくれるようです。 |
選 | ぶう | |||
選 | 白井健介 | 設定には類想性が感じられもするが、一応ちゃんと出来た句と思う。この場合《救急のサイレン遠く燗冷まし》とする手もあります、ご参考まで。 | ||
感想 | 山口あずさ | 所詮他人事。 | ||
芋掘りの明日は晴れてという祈り | 正明 | 特選 | showmaru | そうだ!こんなささやかなそしてさわやかな願いや感謝こそ大事なんですよね。 |
選 | 齋藤朝比古 | 可愛い祈り。時節柄こういう句は心おだやかにさせてくれていいです。 | ||
感想 | 山口あずさ | 照る照る坊主にお任せ! | ||
鶏頭を旗じるしに海賊になれ | 摩砂 青 | 選 | 美峰 | 失礼ながら並選鶏頭の赤の強烈さを旗じるしに海賊になれという非日常性があいまって印象の強い句になっていると思います もしかしてダダイズムとかお好きではないですか? |
選 | (h)かずひろ | 山賊希望。 | ||
選 | 草もち | いろいろ考えられる句だと思います。俳句の海に乗り出す海賊なのでしょうか? | ||
感想 | 山口あずさ | 鶏頭となるも牛後となるなかれ?と、一瞬思ってしまった。(※鶏口が正解です。) | ||
合掌のこころあてなき菊を焚く | 五十嵐秀彦 | 特選 | 姫余 | |
選 | 岡村知昭 | 静かな世界、なかなか | ||
感想 | 山口あずさ | タロットカードの“The Fool”のカードを思い出した。 | ||
すさまじき「正義」を映すテレビかな | 江戸切子 | 特選 | 齋藤朝比古 | 戦争に正義は無いという自明の理を訴えている作者。こういう句は次世代に残すべきでしょう。 |
選 | 白井健介 | 素直な詠みぶりを素直に受け入れられる句。その立場の人にとってみれば「正義」であるということに過ぎないのですよね、いつの時も | ||
感想 | 山口あずさ | とんでもない「正義」。 | ||
自解 | 江戸切子 | 10月8日 米、アフガンに報復 | ||
弾痕や青い胞子の震るう夜 | 姫余 | 特選 | 美峰 | 特選!冷たくてひんやりと現実を物語っていていいと思います |
選 | 山口あずさ | 風媒花の生命力を感じた。 | ||
2点句 | ||||
とうもろこし坊主アタマの人と寝る | 松山たかし | 選 | 正明 | とうもろこしの持つ愛敬が、坊主アタマとの取り合わせで引き出されています。ただアタマは漢字でも良かったのではないでしょうか。 |
選 | 齋藤朝比古 | 中七以降面白い。とうもろこしのけばけばをどうしても想起してしまうので、季語はちょっと失敗だったかも。 | ||
感想 | 山口あずさ | どうしても「とうもろこし頭」のような気がしてしまう。 | ||
荒地野菊いくさなき惑星となれ | しぐなす | 特選 | 草もち | この時期、「祈り」というテーマだと、どうしてもテロ報復戦争がらみのものになります。その中では、この句が、一番ストレートに伝わってきたように思いました。 |
感想 | 山口あずさ | 自然災害だけで充分。 | ||
絨毯に臥せし肩にてちちろ鳴く | 夜来香 | 特選 | 岡村知昭 | 一読すごいと思った |
感想 | 山口あずさ | これは、実体験でしょう。きっと。 | ||
早く早く早く信号青になれ | ひのえうま | 特選 | 小島けいじ | もっとも"祈り"っぽかった。大きな意味での前に進みたいという意思があると思う。このスケールを青信号に上手く封じ込めたと感じた。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | なにを焦っておいでか? | ||
感想 | 山口あずさ | 横の信号なら青だよ。 | ||
自解 | ひのえうま | とっても、とっても急いでいるの。だからお願い。はやく青になって! | ||
この身から零れて燃えて曼珠沙華 | 子子 | 選 | しぐなす | なんとなくありがち?って気もしましたが、曼珠沙華の肉感を感じたので。 |
選 | 小島けいじ | 情熱的。下5を上に持って来たほうが個人的には好み。 | ||
感想 | 白井健介 | 読んだ印象は決して悪くないのです。が、如何せん「曼珠沙華」⇒“火”⇒“燃える”的な発想の方向には類想が多いのは否めません。 | ||
感想 | 山口あずさ | わわわわ〜♪ | ||
壊すのも祈るのも人秋の空 | 正明 | 選 | つーやん | 気になる句。「壊す」と「祈る」が対としてはしっくりこないのでは。 |
選 | 槇修子 | 人間の身勝手さが巧く詠まれていると思う。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 理に落ちているようです。 | ||
感想 | 白井健介 | あくまで私の印象ですが、例えば《秋空や壊すのも祈るのも人》とする方がより惹きつけられるんですけど | ||
感想 | 山口あずさ | 人間ってばかだよね。 | ||
赤のまま命の値段安かりし | 草もち | 特選 | 山口あずさ | 実感です。ペシャワール会 or ユニセフに募金しましょう。 |
感想 | 白井健介 | 今やこの感覚が常識にすらなりつつある感じなのは誠にお寒いかぎり | ||
ふるさとの空抱き疲れたる野菊 | 五十嵐秀彦 | 選 | 子子 | あ、疲れていたんですね。ありがとう! |
選 | showmaru | 疲れを癒してまた来年も咲いて欲しいなあ。 | ||
感想 | 山口あずさ | 野菊がこれほど大きな役目を担っていたとは。 | ||
雨の日の噴水に似てビン・ラディン | 山口あずさ | 選 | 子子 | ビンラディンで俳句ができるなんて!できるもんですね。 |
選 | 凌 | タイムリー過ぎて安易なような、安易に見えて手練れの句。 | ||
感想 | 白井健介 | う〜ん 私には「似て」ると思えないんですけれど。 | ||
あと二組神父急いたり神無月 | showmaru | 選 | 小島けいじ | 急く神父と神無月の対比が面白い。 |
選 | ぶう | |||
感想 | 山口あずさ | 神父って、神の父だったのか。。。 | ||
ふところに南無阿弥陀仏余りけり | 岡村知昭 | 選 | 松山たかし | こんな具合に解脱したいものです。この句には季語が必要かも。でないとあまりにも人生訓みたい。 |
選 | 五十嵐秀彦 | 手を合わせ祈った後、その祈りが自分の中に何かを残した。 | ||
感想 | 山口あずさ | 割り切れなかったのか? | ||
都市にごり虹の蘇生の鱗散る | 姫余 | 選 | (h)かずひろ | 高層ビルの下に虹が見えたり・・・。 |
選 | 槇修子 | |||
感想 | 白井健介 | いくらなんでも“字余り過ぎ”なのでは。 | ||
感想 | 山口あずさ | 少々盛り込み過ぎか。「蘇」と「鱗」の文字の印象が重たい。 | ||
少しだけ秋思無伴奏チェロ組曲 | 草もち | 選 | つーやん | 気になる句。「少しだけ」が安直な感じ。 |
選 | 姫余 | |||
感想 | 山口あずさ | センチメンタル×センチメンタルで、甘過ぎ。 | ||
ハンケチや吉本ばなな増えていく | 松山たかし | 選 | 子子 | 句とは関係のないことなんですが、吉本ばななって名前、見るたびにズルイ!と思う。 |
選 | 凌 | よく解らないのに奇妙に納得させられてしまう。 | ||
感想 | 山口あずさ | 単に「ばなな」が増えるような印象を受けてしまう。 | ||
1点句 | ||||
膝赤き幼き祈り立待月 | 喜誉司 | 選 | ぶう | |
感想 | 山口あずさ | 「立待」の中にすでに祈りがあるので、「祈り」という言葉を入れないで詠んだほうがいいのではないかと思う。 | ||
生まれない子のお祈りをする形 | 凌 | 選 | 岡村知昭 | 発見のすごさ。言葉がない |
感想 | 山口あずさ | 哀しい。 | ||
感想 | しぐなす | 「生まれない子」というのが堕胎児(生まれることのない子)なのか、ただの胎児(将来は生まれてくるけど、今はまだ生まれない子)か、わかりませんでした。個人的には堕胎児が好みです。 | ||
水音を遠くに置きて黄落期 | 齋藤朝比古 | 選 | つーやん | 気になる句。「遠くに置きて」と「黄落期」がどちらもただ漠然としていませんか。 |
感想 | 山口あずさ | 音を置くというイメージが今ひとつ実感できなかった。 | ||
鉦叩止むとき夜に墜落す | しぐなす | 選 | 小島けいじ | 何となく分かる気がした。 |
感想 | 山口あずさ | 「鉦叩」の音に支えられて夜が墜ちずにいたのですね。 | ||
その祈り無限大まで愛ですか | 子子 | 選 | 松山たかし | これも俳句です。でも詩の一行にもみえますね。俳句的抒情が欠けるかな。でもこんな句も認めたい。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | 座の「愛ですか」という止めかたは気に入ったのですが、五・七が不満。 | ||
感想 | 白井健介 | う〜ん まぁ ねぇ〜 | ||
感想 | 山口あずさ | 「愛」って、仏教では、四苦八苦のひとつらしい。 | ||
感想 | しぐなす | 好きなんですけど、「無限大」に「まで」という助詞はつくのでしょうか? | ||
くちづけの息がつづかず初紅葉 | つーやん | 選 | 松山たかし | 照れながら選んでしまいました。恋の句、賛成です。もっともっとおもいっきりやれ! |
感想 | 白井健介 | ふぅ〜ん そうですか、どうぞ好きにして、て感じ。 | ||
感想 | 山口あずさ | 途中で息してもいいのよ。 | ||
祈りの音瞬き弾む天の川 | 喜誉司 | 選 | 小島けいじ | 祈りを音と言った表現が好き。 |
感想 | 山口あずさ | 「音」「弾む」、「瞬き」「天の川」付くような気がする。 | ||
初めてのおはぎ供えて無言する | ぶう | 選 | showmaru | 黙すると作者の時は少しのあいだ足を休めるのだろう。そう、思い出に寄りかかって。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | 「無言する」という日本語はヘン。「黙りをり」ではいけないのか。あるいは「黙(もだ)しをり」でも・・・。 | ||
感想 | 白井健介 | 「無言する」という言い回しは到底受け容れられません。せめて「無言なり」であれば採れる句とも思いますが。 | ||
感想 | 山口あずさ | 「する」のせいで軽く感じられてしまう。 | ||
選手突き刺さる50メートル自由形 | 一文無 | 選 | 白井健介 | 《50メートル自由形選手権突き刺さる》とした方が私としてはより好ましいです。 |
感想 | 齋藤朝比古 | 結構好きだった。夏の句会だったら間違いなくとってました。 | ||
感想 | 山口あずさ | 何に突き刺さったのか。気になる。。。 | ||
十月の沖ポケットの自暴自棄 | つーやん | 選 | 正明 | 何だかわからないけど、パワーを感じます。日活青春映画の1シーンのような。でも自暴自棄だからATGか? |
感想 | 山口あずさ | びしょ濡れのポケット? | ||
予鈴鳴る坂毬栗と競争し | showmaru | 選 | 五十嵐秀彦 | ちょっと嘘っぽいかなとも思ったが・・・。 |
感想 | 山口あずさ | 「予鈴鳴る坂」で切れるのだろうか。それにしても、毬栗って、転がるのだろうか。 | ||
つまと居て祈り忘れる夜長かな | ぶう | 選 | 槇修子 | ほのぼのとしたしあわせが漂っている。 |
感想 | 山口あずさ | 幸福。 | ||
祈り満つ十一次元の良夜かな | 草もち | 選 | 美峰 | 失礼ながら並選幻想的な秋の明るい夜−ステキですね |
感想 | 白井健介 | 「十一次元」というのがイメージできぬ私には解釈不能。申し訳ない。 | ||
感想 | 山口あずさ | 十一次元というのが想像を絶した。が、もしかして、十一面観音像? | ||
魂ごと盗まれたいの青れもん | しぐなす | 選 | 正明 | 一言で言って、かわいい恋の句。 |
感想 | 白井健介 | う〜ん まさに“お約束”なパターンを踏襲した感じの「青れもん」だけに新鮮さや意外性は無いけれど、こうい作風ひそかに嫌いでない私。 | ||
感想 | 山口あずさ | 歌謡曲。 | ||
秋冷やイスラムブルーに銀の鳥 | 一文無 | 選 | しぐなす | ちょっとつきすぎって感じもしますが、美しさに一票。 |
感想 | 白井健介 | 「イスラムブルー」というのを私が知らず、解釈できなくて申し訳ない。 | ||
感想 | 山口あずさ | 美しい。 | ||
流れ星祈り届くにあと5ミリ | 喜誉司 | 選 | 美峰 | 失礼ながら並選次に流れたら今度こそはっと毛布に包まって夜空を眺めたのが懐かしいです |
感想 | 山口あずさ | UFOキャッチャー? | ||
0点句 | ||||
十六夜が萎える心にしみわたる | accki | 感想 | 山口あずさ | 十六夜で萎えているようでは後が思いやられる。 |
干からびた祈祷坊ひとり狐罠 | (h)かずひろ | 感想 | 山口あずさ | わびすぎ、さびすぎ。 |
鈴虫の満ちて祈りの釘を打つ | 正明 | 感想 | 山口あずさ | 鈴虫が満ちるというのはどのような感じだろう。「祈り」というよりは、かなり恐ろしい印象がある。 |
行く秋に祈りを捧ぐ驢馬の群 | 小島けいじ | 感想 | 山口あずさ | 祈りの内容が見えるとよかったかも。 |
聴きたまえ 東西の神 吾が祈り | 美峰 | 感想 | 山口あずさ | だから一神教なんだってばさ。 |
報復か?祈り複雑 神困迷 | 楓子 | 感想 | 山口あずさ | 一神教ってなかなか折り合いがつかないのですね。 |
自解 | 楓子 | 平和って何なのだろう??? | ||
草々の露と宿れり民の祈り | かんな | 感想 | 山口あずさ | 民草という一字を分解して、一句詠んだような気がする。。。 |
憎しみの ない世の中を ただ祈る | くみぽん | 感想 | 五十嵐秀彦 | この場合一字空けが何か効果を示しているのでしょうか。疑問です。内容も散文的に過ぎると思いますが。 |
感想 | 山口あずさ | ということをモチーフにして一句詠んでみよう。一字開け、効果不明。 | ||
自解 | くみぽん | テロだの爆撃だのなくなってほしいですね。 | ||
蟷螂や祈りの曲を三日三晩 | 松山たかし | 感想 | 山口あずさ | 「蟷螂」と「祈りの曲を三日三晩」の繋がりが見えない。 |
讃美歌も哀しく響く時世かな | 槇修子 | 感想 | 山口あずさ | 賛美歌が哀しく響くのはあまり特別な感じがしない。 |
修行僧祈りの山でデートする | ぶう | 感想 | 白井健介 | 無茶せんとけば見ぬふりをして進ぜよう。 |
感想 | 山口あずさ | 修行は、やり直しですね。 | ||
高きビル 祈りとともに 崩れ落つ | 美峰 | 感想 | 山口あずさ | 調伏? |
ただ明日の朝陽が見たいと夕日に手合わす | ごんた | 感想 | 山口あずさ | 「日」「陽」「日」がくどい。が、素直な句だと思う。 |
花野来て祈りしことを散りばめる | 秋津 遥 | 感想 | 山口あずさ | 「花野」に「来て」なのだろうか。それとも夢のなかに突然「花野」が立ち現れるのだろうか。 |
神無月泣けば泣くほどかはいいおまへ | 山口あずさ | 感想 | 五十嵐秀彦 | 演歌じゃあるまいし・・・。ごちそうさまです。 |
自解 | 山口あずさ | ちょっとSMかも。。。 | ||
紅葉かつ散る人並みに下心 | 白井健介 | 感想 | 山口あずさ | 「紅葉かつ散る」って、なんでこんなにセクシーなんだろう。 |
コスモスや二度と戦争許すまじ | 江戸切子 | 感想 | 山口あずさ | と、誓ったはずなのに。。。 |
コール無き夜に流る星小児科棟 | showmaru | 感想 | 白井健介 | 「コール」はやはり“ナースコール”と言う方が宜いのでは? 「夜に」は不要と思うので《ナースコール無き小児科棟星流る》というふうにも出来る。 |
感想 | 山口あずさ | 「流る星」は「流星」ではいけなかったのだろうか。流星だとインパクトが強すぎるかも知れないけれども。。。 |