第十回Hi! ku City選句結果 |
6点句 | ||||
明易の電気機関車ぴょうと鳴く | 草もち | 特選 | 齋藤朝比古 | 「ぴょう」になんともいえないペーソスがある。電気機関車という時代錯誤的言いぶりもよい。 |
選 | 喜誉司 | 読んでいてドキッとする光景が浮かびました。 | ||
選 | 江戸切子 | 私の故郷では6時半でした。18歳まできいて育ちました。懐かしい。 | ||
選 | 白井健介 | 「ぴょう」という擬声語がなかなかに効果的だと思いました。と同時に手練れの句じゃないかなぁ…という匂いがするのだけれど、どうでしょう? | ||
選 | 一文無 | |||
さみだれや妻の片乳のみ愛す | しぐなす | 特選 | 夜来香 | 「愛」や「乳」が氾濫している昨今、どきっとしました。 |
特選 | 白井健介 | この句に関しての詳細なコメントそれ自体がセクハラ発言にあたる内容を含むと判断される為この場では自粛いたしますが、この句が特選。讃。 | ||
選 | 草もち | 昔「巨乳ハンター」という全2巻のマンガがあり、それぞれ「右乳編」「左乳編」と名づけられていた。関係ないか。 | ||
選 | 五十嵐秀彦 | こりゃあほらしい。なんで?なんて思うのもあほらしい。 | ||
感想 | 山口あずさ | フェチ。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | フェチ。「愛す」で救われた。嬲るとか舐めるとかだったら・・・。 | ||
5点句 | ||||
かんなくず少年院はあした雨季 | 岡村知昭 | 特選 | 喜誉司 | 味わい深い一句。 |
選 | 五十嵐秀彦 | 面白い。「あした雨季」というのが効いている。 | ||
選 | showmaru | 長い雨季になるのかなあ。 | ||
選 | 夜来香 | よくわかんないのですが、かんなくずには清涼感、感傷、希望があることに気づきました。 | ||
感想 | 山口あずさ | 「あした」と言って「雨季」と限定するのは、やはり国語的に決まらないように思う。詩的広がりを生む以前に、文法的誤りの印象の方が強い。 | ||
夕立の空の息んでゐたりけり | 齋藤朝比古 | 特選 | 岡村知昭 | 夕立前の空は息を詰めて出番を待っている役者のようだったりする。こう書かれると、感嘆詞しかでてこない。よく見て、よく感じている。 |
特選 | 江戸切子 | 面白い視点と唸ってしまいました。 | ||
選 | 山口あずさ | 湿度の高さを感じ取ることができる句。 | ||
4点句 | ||||
地下鉄に背広の湿気はらむ都市 | エスプレッソ | 選 | 夜来香 | 梅雨の始まりはこんなところで感じますね。 |
選 | 江戸切子 | 都市生活者の息づかい。 | ||
選 | 山口あずさ | 都会の梅雨の実景。 | ||
選 | 水月 秋杜 | 好きな句でした。印象としては映画の予告編のように、シーンの断片を切って手渡された感じ。 硬質でありながら、ちゃんと湿度が伝わってきて。 | ||
感想 | 白井健介 | 句の内容が理屈に適い過ぎてしいまっているということが言えますね。 | ||
ガレージの隅のオルガン迎へ梅雨 | 白井健介 | 特選 | showmaru | どうして雨は思い出によく似合うのだろうか? |
選 | 夜来香 | 黴くささが伝わってきます。 | ||
選 | 齋藤朝比古 | なぜかオルガンって不遇な感じのする楽器です。必ず出ない音があったりする。「ガ」音の韻が切なさを助長している。 | ||
自解 | 白井健介 | 《ガレージの隅にオルガン迎へ梅雨》とすべき。ミスったなぁ… | ||
感想 | 山口あずさ | 使われなくなったオルガン。何かを待っている。 | ||
卯の花腐し猛禽類に抱かれたい | しぐなす | 特選 | 草もち | 一読、カッコイイと思いました。猛禽類の鋭い爪に捉われ、黄色く光る瞳に見つめられたら。。。エクスタシー、ですな。 |
選 | (h)かずひろ | ボールを両手で抱えこむゴールキーパーの姿には、猛禽類のイメージが重なる。 | ||
選 | 齋藤朝比古 | こりゃまた激しい。確かに鬱々とした雨の時ってこんな感慨がふっと湧くことがある。 | ||
感想 | 山口あずさ | 傷だらけになりそう。。。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 佳句。と思いましたが、かなり力量のある作家と思い敢えて苦言。個性的なように見えどこか類型的にも感じました。特に座の五の口語的処理には不満。ぼく自身が抱えている問題なので自戒を込めての発言です。お許し下さい。 | ||
マチネあり地下劇場に黒き黴 | エスプレッソ | 特選 | しぐなす | ヨーロッパの古い街を思い浮かべました。「地下劇場」にホレました。 |
選 | showmaru | これだけ取り揃えられては観ないわけにはいきません。 | ||
選 | ぶう | |||
感想 | 山口あずさ | アトピーに気を付けて。 | ||
感想 | 白井健介 | この「あり」なんて言う必要ない気がして実にもったいない。「あり」と言うのでなしに“無駄のない表現”という印象を与えうる言い回しはないか。例えば時間的に一歩踏み込んで《マチネ跳ね地下劇場の黴黒き》とかね。 | ||
雨降れば言葉を拾うホームレス | 子子 | 特選 | 山口あずさ | ホームレスは確かに詩情を孕んでいる。 |
選 | 水月 秋杜 | 視線がいいと思います。言葉は日々の糧としてまだ幾ばくかの効力を持つと信じたい。 | ||
選 | 一文無 | |||
感想 | 白井健介 | 「言葉を拾う」というのが解釈しきれなかったのだが、魅力ある発想。 | ||
3点句 | ||||
追伸に「借りたし虹の製造機」 | showmaru | 選 | 山口あずさ | わたしも借りたい。 |
選 | 子子 | 私にも貸してね。 | ||
選 | しぐなす | 意表をつかれました。私も貸してほしいっす。>虹の製造機 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「追伸に」としてその後を引用にしたことの意味はそれほど感じられない。「追伸に」を別な上五に置換え、「」を消したほうが良いのでは。 | ||
感想 | 白井健介 | このごろ殊にこの手の詩情に感動できない傾向にあるかもしれないこの私。 | ||
雨読とは行かぬ暮らしのバラ二本 | 一文無 | 選 | 白井健介 | 「バラ」はこの場合「薔薇」とした方が断然好いと私は思う。その点がつくづく惜しまれる。「行かぬ」も「いかぬ」と仮名で宜いか。 |
選 | 江戸切子 | なぜバラ二本なのか不明。 | ||
選 | 五十嵐秀彦 | そうですね。座の「薔薇二本」が良いかと(でも漢字にして下さいネ)。「薔薇二輪」のほうがよりよいか。 | ||
感想 | 山口あずさ | なぜ二本なのだろう? | ||
裏口を用意している神の国 | 山口あずさ | 選 | 岡村知昭 | なにごとにも表と裏があります。神の国を称揚して止まない方にはいざというときそれ相応の逃げ道があり、なんもしらん者には表口での散華が待っています。 言い過ぎかもしれんが、言ってくれるのはありがたい。だってそのとおりなんですから。 |
選 | 子子 | うーん、キーワードは? | ||
選 | ぶう | |||
感想 | 五十嵐秀彦 | 無季俳句。かつ口語俳句。かつ平句。それはそれで良い。しかしそうなるとこの一句の中に詩となる核は何かということになる。 | ||
感想 | 白井健介 | “川柳的作句姿勢”だなぁという印象を受けました。 | ||
崩してはすくふチャーハン夏はじめ | 白井健介 | 選 | 喜誉司 | 何か考え事しながら、ちょとだけ機械的食べるのにチャーハンはラーメンより適している気がしました。 |
選 | 齋藤朝比古 | チャーハンの正しき頂き方。決してチャーハンをおかずにして白飯を食べるなどという邪道はしないでくださいませ。季語の想いの無さ加減がよい。 | ||
選 | 夜来香 | チャーハンに初夏を合わせたところが新鮮です。さりげない日常の発見。 | ||
感想 | 山口あずさ | あまりにも上手い日常俳句。もっと大きなテーマを詠んでみて欲しい。 | ||
素麺を茹でて昼飯雨静か | ぶう | 選 | 喜誉司 | 今の季節、昼に素麺を食べるというの実行してしまいそう。 |
選 | (h)かずひろ | なるほど。 | ||
選 | 一文無 | |||
感想 | 山口あずさ | 特別な用事がなにもない日曜日。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「茹でて昼飯」とまで言う必要があるのか。「素麺」だけにしたい。 | ||
独り寝の月曜未明梅雨を抱く | 夜来香 | 特選 | ぶう | |
選 | showmaru | 日曜だったらどうだろうとも思いました。 | ||
感想 | 白井健介 | 「抱く」とまでは言い過ぎだったと思いますねぇ…。 | ||
バツイチの雨の朝餉のバナナかな | 一文無 | 選 | 草もち | 身につまされる句、です。わたしには。 |
選 | 白井健介 | この句の「雨の」が、そしらぬ顔をしてしっかりと効いている。「バ」の頭韻に挟まれる<あ>の頭韻。さりげなく凝った作りにしている心憎さ。 | ||
選 | ぶう | |||
アウン・サン・スー・チー出し立葵 | 江戸切子 | 特選 | 水月 秋杜 | 句の大半が人名というのはどうかなとも思ったのですが、テレビという媒体を通過した画像をみんなが見ていて、その画像効果みたいなものを巧く使ったかなという感じもしました。 |
選 | しぐなす | 「出し」がイマイチですけど、アウン・サン・スー・チーさんって確かに「立葵!」って感じがします。 | ||
感想 | 山口あずさ | 「アウン・サン・スー・チー」だけで句の半分を消費してしまっている。「スー・チー」だけでもよかったかも。 | ||
はらわたを嵐が丘の雨が打つ | 喜誉司 | 特選 | 子子 | 出来上がった世界のスケール感が好き。 |
選 | 水月 秋杜 | はらわた 嵐が丘 インパクトのある言葉どうしがうまくぶつかっている。 | ||
感想 | 山口あずさ | 「ハンニバル」と一瞬思ったわたしがどうかしている。 | ||
着飾りし人工島に消へぬ虹 | showmaru | 特選 | 一文無 | |
選 | (h)かずひろ | 人工降雨による虹の発生さえ、都市計画に加えられる日が来るのかも。 | ||
感想 | 白井健介 | 「着飾りし」という擬人法の効果がいまひとつ。「人工島」?「消えぬ虹」というのが理屈に合いすぎる憾みがある。意図が見え過ぎてしまったか。 | ||
2点句 | ||||
ワイパーが拭ってしまう春の夢 | 草もち | 選 | 子子 | 消えちゃっていいんです、そんな夢。。。 |
選 | 山口あずさ | こんなにもあっさりと失われてしまう夢。 | ||
感想 | 白井健介 | 少々無理な感じがしなくもないんですけど、魅力はあると思いますね。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「・・・が・・・してしまう」という散文的な語法を乗り越えられるか?ってとこですか。 | ||
雨傘の白くいななく正午かな | 岡村知昭 | 特選 | 五十嵐秀彦 | これはGOOD! なんだろうこれは! 大賛成です。「白くいななく正午」という言葉のセンスは並大抵のものではない。 |
感想 | 山口あずさ | 傘をぱっとひろげた感じを「いななく」と詠んだのだろうか。句の情景が今ひとつ掴みきれなかったのが残念。 | ||
感想 | 白井健介 | 「いななく」を如何に解釈すべきなのだろう? 私には分からなかった。 | ||
イイワケは夕立雲に嫌われた | 喜誉司 | 特選 | (h)かずひろ | そらみたことか。 |
感想 | 山口あずさ | もしかして、清美ちゃんへの哀悼? | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | これも平句的俳句。この方法で印象上は立句にするにはよほどの詩がなければむずかしい。 | ||
青時雨わが薄墨の眼球譚 | 五十嵐秀彦 | 選 | 喜誉司 | 「わが・・・眼球譚」というの、同感です。 |
選 | しぐなす | いきなり目玉が脳裏に浮かんできたので、負けました。 | ||
感想 | 山口あずさ | バタイユっすね。 | ||
ペディキュアの透間の向こう雨あがる | 夜来香 | 選 | 齋藤朝比古 | 個人的にはペディキュアは夏の季語として認定しています。健康的お色気が結構好きな世界。 |
選 | 白井健介 | 一口に言えば“カメラアングルの妙”ってことかな。それにまんまと嵌まることもまた読み手にとっての心地好さの一つですし…巧い句です。 | ||
感想 | 山口あずさ | 足指体操。 | ||
五月のキス薄荷の匂いの雨が降る | 草もち | 選 | しぐなす | わたし的にはぎりぎりセーフの甘さでした。「薄荷の匂い」が気に入りました。 |
選 | 一文無 | |||
感想 | 山口あずさ | キスの後に雨でうがいした? | ||
白玉が休戦条件木曜日 | (h)かずひろ | 選 | 子子 | 気持ちはとってもよく分かる。でも、木曜日って、なに? |
選 | 岡村知昭 | どんな喧嘩やねん。でも木曜日の中途半端さと釣りあってるじゃないですか。 | ||
感想 | 山口あずさ | 「白玉一個あげるから、そのみかんと取り替えて」あんみつを巡る戦い。 | ||
感想 | 白井健介 | 内容は上五中七から何となく推し測れるものの「木曜日」であることの必然瀬が不明確だと思った。さして理由は無いのだが「木曜日」だ、ということでも別に宜い訳ですけど、何故かは説明がつかない場合でも分からないなりに納得できる、納得させられてしまうという感覚が読み手としては欲しいんですよね。そのへんが私としては採れなかった理由なんですが…。 | ||
1点句 | ||||
夜の薔薇 綺麗な病気くださいな | しぐなす | 選 | 草もち | ナルシシズム入ってる気もするけど、「綺麗な病気」というフレーズに惹かれました。 |
感想 | 山口あずさ | 「薔薇」ときて「綺麗」とくるのは意味といい字面といい付くような気がする。まして「夜」「病気」ではイメージが広がらない。 | ||
感想 | 白井健介 | 「綺麗な病気」というのが私にはちょっとイメージしきれなかったです。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「綺麗な病気」って? 「くださいな」なんて言ってますから、まあ「恋患い」ということでしょうか。 | ||
感想 | 水月 秋杜 | きれいな病気 というタイトルの本をイメージの下敷きにしているのでしょうか? うーん。 | ||
修行するごとき眠りの猫の梅雨 | 子子 | 選 | 水月 秋杜 | 雨の日の猫はとことん眠い という本もありましたが。 |
感想 | 白井健介 | 表現がこなれていない面はあると思うが「猫」のようすをしっかりと描けていてとても好感の持てる句。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「するごとき」という言い方にちょっとこなれないものを感じます。でも面白い句。 | ||
驟雨止み少年の傘剣と化す | (h)かずひろ | 選 | ぶう | |
感想 | 山口あずさ | 「止み」が無くてもよかったのではなかと思う。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | 昨今の荒んだ少年。やや散文的な表現が残念。 | ||
手鏡の中の卯の花腐しかな | 齋藤朝比古 | 選 | 岡村知昭 | 手鏡の中では何かが隠れているように写るんでしょう。簡単な作りの中で実は深みがあるのがうれしい。 |
感想 | 白井健介 | いわゆる“(類想が)ありそうな句”ですが、欠点のない完成された句。 | ||
ロイター板大きく離れ雲の峰 | 白井健介 | 選 | showmaru | これくらい気持ちよくジャンプしてみたい。 |
自解 | 白井健介 | せめて「大きく離し」とすべきであったかもしれない。 | ||
感想 | 山口あずさ | 「ロイター板」が始め分からなかった。跳び箱のときの踏切板のことだったんですね。気持ちのいい句です。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | これは、ロイター板が何かと離れているという状態を言っているのか、ロイター板を踏み切って人間が離れていったのか解らないところが残念。材料は良かったのだが。 | ||
場所入りの番傘ゆれる五月かな | 一文無 | 選 | 五十嵐秀彦 | お、相撲ですね。いいねぇ、粋だねぇ、江戸っ子だってねぇ。相撲と落語が好きなものですから、うーん外せません。 |
感想 | 白井健介 | 一文字だけ変えてはどうかと思う。《場所入りの番傘ゆれて五月かな》 | ||
かたづかぬ双眸揺るる緑雨かな | 五十嵐秀彦 | 選 | 岡村知昭 | この句のポイントは「かたづかぬ」。眼と雨の取り合わせはよくあるわけだけど、この一言が、人物の心の乱れをよく写しています。 |
感想 | 山口あずさ | 「かたづかぬ」で切れるのだろうか。だとしたら、部屋が片付かないということを詠んだ句なのだろうか。それとも、気持ちが片づかないで「双眸」が揺れる不安神経症に罹患したという句か。あるいは「かたづかぬ双眸」で切れ、暗に「れれれのおじさん」を詠っているのか? | ||
梅雨曇り律儀に告げし偏頭痛 | showmaru | 選 | 江戸切子 | お大事に。 |
感想 | 白井健介 | ちょっと意味が分かりにくいんですよねぇ…。 | ||
感想 | 山口あずさ | この句を口語訳すると、「梅雨になるといつも頭が痛くって、いやんなっちゃうわ」になる。 | ||
雨だれのひとつひとつに緑さす | 齋藤朝比古 | 選 | 草もち | こんなふうに、奇をてらわず、すなおに句を詠みたいと思いました。 |
感想 | 山口あずさ | もう一捻り欲しいところ。 | ||
感想 | 白井健介 | 散文的な原句の言い回しをちょっと変えてみるだけでも印象はずいぶん違ってきますからね。例えば《緑さす雨だれひとつひとつかな》としてみたりとか。 | ||
路地昭和さみだるるとき疼きけり | 五十嵐秀彦 | 選 | (h)かずひろ | 文豪の荷風とブラジルのカフーでは大違い。 |
感想 | 山口あずさ | 「路地」「昭和」「さみだる=さ乱る」「疼き」。ノスタルジックな連想ゲーム。 | ||
0点句 | ||||
六月の雨ひとしきり美智子の忌 | 江戸切子 | 感想 | 山口あずさ | 日本で一番有名な美智子様はご存命ですし、わたしの従妹の美智子も元気だけれども。。。 |
感想 | 白井健介 | どちらの「美智子」さんなのか分からない。それってもしや私だけ? | ||
露崩れ霞の寺の椿落つ | ぶう | 感想 | 山口あずさ | 微視的なものに焦点を合わせて、何事かを表現したかったという気持ちはわかります。 |
感想 | 白井健介 | 露(秋)・霞(春)・椿落つ(春)と季語が三つもあり、そのうえ一つは秋の季語であるというのはさすがにちょっと問題ありですかね…この場合は。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「露」「霞」「椿」、しかも「落つ」。うーん、もっともっと刈り込むべき。作者の言いたかったことはそんなに多くなかったはず。 | ||
百億の夜を降りぬけSept.11 | 水月 秋杜 | 感想 | 山口あずさ | 「百億の夜を降りぬけ」はいささか浪漫ちっく過ぎるのではないかと思います。 |
欲望を拾い尽くして春の雨 | 子子 | 感想 | 白井健介 | 「欲望を拾い尽く」せるものだろうか?という疑問を抱えつつ、この手の句には殊に具象が無いとイメージを漠然とさせてしまいがちです。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | 「欲望」使いたい言葉です。いい句という思いと、ちょっとという思いとがあります。 | ||
雨眺め悲しみポツリ夏眠猫 | 喜誉司 | 感想 | 山口あずさ | 「夏眠猫」は「かみんねこ」なんだろうか? |
感想 | 五十嵐秀彦 | 「悲しみ」+「ポツリ」が問題か。 | ||
感想 | 白井健介 | 少々感傷的にしすぎたかも。<冬眠>に対して「夏眠」てことなんですね。 | ||
キノコ雲国家の面子で膨らます | 山口あずさ | 感想 | しぐなす | 膨らまさないでほしい(怒) |
感想 | 五十嵐秀彦 | 俳句としては理が勝ってい過ぎるか。 | ||
感想 | 白井健介 | “川柳的(殊に時事川柳的)スタンス”を感じる作品と思いました。 | ||
長距離電話(ロングディスタンスコール)あなたの声も雨の中 | 水月 秋杜 | 感想 | 山口あずさ | 「長距離電話」「(ロングディスタンスコール)」。くどいっす。 |
五月雨を集めて重き深呼吸 | 山口あずさ | 感想 | 五十嵐秀彦 | 芭蕉句を本歌取りするなら、よほどの機知がいる。 |
写メールの君が泣いてるにわか雨 | 水月 秋杜 | 感想 | 山口あずさ | 泣いている写真が送られてきたのだろうか?写メールのある暮らしをまだ体験していないので、よくわからない。 |
感想 | 白井健介 | 「泣いてる」と「にわか雨」のイメージはもろに即き過ぎちゃう感じがするんですよねぇ…例えば雨関連にしても<梅雨晴間>とか、いくらかでもずらした方が宜いように思われます。 | ||
緑陰や是より宮へ十八丁 | 江戸切子 | 感想 | 山口あずさ | 何を表現したいのかよくわからなかった。何かの芝居の台詞が背景にあるのだろうか? |
おるすばん ちょっぴりさみしい雨がふる | ぶう | 感想 | 山口あずさ | 狼が訪ねてきそう。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | 「ちょっぴり」がいけないわけじゃない。「さみしい」がいけないわけじゃない。 でもこの二つを繋げるのは疑問です。 | ||
感想 | 白井健介 | 「おるすばん」?「ちょっぴりさみしい」では発送が当たり前過ぎます。 | ||
雨雲を切り裂く鴉北西へ | エスプレッソ | 感想 | 山口あずさ | 既視感あり過ぎ。 |
感想 | 白井健介 | 「北西」であるのには何か意味があるのか? そのへんが分からなかった。 | ||
雨垂れや煩悩の数だけ落ちてくる | 夜来香 | 感想 | 山口あずさ | 百八どころではない煩悩。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | うーん、この破調が・・・。「落ちる」ではいけないのか。 |