第二十二回Hi! ku City句結果

7点句
みぢんこに目あり口あり青葉風
草もち
特選
しぐなす
ほんとか?と思い、Google検索してしまいました。あるんですねえ。心臓とか消化管まであるんですねえ。私にも一陣の青葉風が吹きました。
特選 白井健介 ひとえに「青葉風」という展開が見事。迷わず特選。
松たかし 小さな発見ですね。青葉風が何かを語ってくれているのでしょうが、そこまでは読めなかった。でも生命感はわかります。
魚容 ミジンコを顕微鏡でのぞく生活ってことになにやらこころ疼かされるなぁ。しかも季節は青葉の頃。生命力って言葉が、頭のすみでちらちらと動きます。
showmaru そういえばミジンコしっかり見たことなかった
 
薫風や立て万国の赤ン坊 草もち 特選 松たかし 思いっきりの良さに特選。俳句ということを考えすぎてとてもこんな句ができない私。勇気が出ました。
特選 山口あずさ すべての嬰児は神がまだ人間に絶望してはいないというメッセージをたずさえて生まれて来る。(タゴール)
特選 子子 いいですね、力強くて、かわいくて!
一文無  
6点句
冷麦や山岡久乃また叱る 齋藤朝比古 特選 夜来香 山岡久乃のインパクト!つきすぎではあるが、冷麦に対抗できるのは山岡久乃以外にあり得ない、とまで思わせますね。
特選 魚容 ああ、山岡久乃はよい役者さんでした。1970年から始まったドラマ「ありがとう」のお母さん役が思い出されます。水前寺清子を愛情たっぷりによく叱ってました。「冷麦」ともあっているような気がします。
山口あずさ 叱られてみたい気も。
しぐなす 私は一瞬「ありがとう」を思い浮かべましたが(古)、標準的には「渡る世間は…」でしょうか。「冷麦」と妙にマッチしていると思いました。記憶の中の山岡久乃は永遠です。
感想 喜誉司 彼女に叱られながら食べてみたいです。
 
ふるさとの風は蝿取リボンかな 齋藤朝比古 特選 草もち 「蝿取りリボン」が、素敵です。疎ましくも懐かしいふるさとの感じがよく出てると思います。
あつ子 蝿取りリボンとふるさとの距離感が、近すぎずでいいと思いました。
白井健介 私は「風は」ではなく《ふるさとの風の蝿取りリボンかな》の方が好いというふうに思うのですが…。
しぐなす リアリティを感じました。
五十嵐秀彦 もう見かけないですね。だから「ふるさとの風」なのでしょう。「蝿取リボン」でいただきました。
5点句
そら豆の焦げたところと妥協する 松たかし 山口あずさ 気分出てます。
五十嵐秀彦 ハハハ、これいいです。で、妥協して、結果どうだったのでしょう。
喜誉司 そら豆って実際に食べるより香りのほうが好きです。
草もち あんまりよくわからないけど、言い回しで持っていかれた。
一文無  
 
たよりなき紐垂れてをり鯉幟 齋藤朝比古 五十嵐秀彦 発見というほどではないが、面白いものを見ている。
松たかし 鯉幟がいつも颯爽としているとは限らない。こんな無様な風景が詠めた作者に共感。「とよりなき」と「紐垂れて」は同義?そこが惜しい。
草もち 意外性の一句。「風」というテーマで風のない様子を詠むとは。風のないときの鯉幟の間抜けな感じも、充分詩になるんですね。
あつ子 たよりなきが少し説明調で勿体無いかな?と思ったのですが、写生が効いていていいと思いました。
魚容 いいですね。だらしない鯉幟もありますね。
4点句
こどもの日夜更けて母は爪を切る 白井健介 特選 あつ子 忙しくこどもの日を過ごしたお母さんの姿ですね。子ども達も眠って、どこかほっとした気持ちで爪を切っているのでしょうか。
特選 齋藤朝比古 爪を切っている母を見るのは切ないもの。こどもの日だと尚更。しみじみイイ句です。
 
山高き風をのせたる独活の膳 五十嵐秀彦 特選 喜誉司 ちょっと苦そうな感じがたまりませんね。
白井健介 “山独活”の清々しい香気が彷彿とする実に気分の好い佳句だと思います。
べる とても匂いのする句ですね。
 
おやすみ東京桜の実の落ちる 草もち 特選 五十嵐秀彦 破調ですが、なんとか十七音セーフ。で、この言葉の響きがとても好きです。
白井健介 難解な句と思うが、私なりに解釈できたつもり。この不思議な魅力は見過ごしにできません。
夜来香 なぜか気になった句。色気ある声の女性に読んでもらいたいような。
 
青田風今日二回目の散歩行く あつ子 特選 showmaru 1日に2回もお散歩に行きたくなるところに私も住みたいなあ
夜来香 二回目が効いている。一回だけの散歩で俳句にする人は多いが、大概凡庸になってしまうもの。これから散歩は二回行こうかしら。
齋藤朝比古 健康的な精神性に好感。確かにこの時期の風は気持ちよい。
 
ひたすらに苺つぶせり恋の果て showmaru 特選 べる すごく情景を感じます。つぶれる苺の甘酸っぱい匂い。鈍く光るスプーン。そしてつぶれた苺を突き抜け、器の底に何度も何度もぶつかっていく、ひどく悲しげなコツコツという恋の音。
あつ子 恋が成就しなかったのでしょうか?また次に素敵な出会いがあるといいですね。
白井健介 その光景がありありと見えてくる素直な詠みぶりが魅力の一句。
3点句
約束と嘘が重たいしゅらしゅしゅしゅ 子子 夜来香 しゅらしゅしゅしゅに大ウケ! これっておまじないの言葉になるのですね。
べる 『しゅらしゅしゅしゅ』ってところがなんだかすごくわかります。うまくは説明できないですが、『しゅらしゅしゅしゅ』です。
一文無  
 
ぶつ真似をもて赦さるるリラ日和 白井健介 草もち 平和な日常の一こま。「リラ日和」が効いてます。
夜来香 古き良き時代の邦画みたいです。現代だといきなりぶつことになるのかも。
山口あずさ ぶたれなくてよかった。ほっ。
自解 白井健介 「リラ日和」を上五へ、《リラ日和叩く真似もて赦さるる》にしようと考えています。が、もとの句とどっちが良いだろうかと迷います。
 
緑風吉本隆明負けたふり 松たかし 喜誉司 娘より父親のファンだったりします。
子子 やっぱり、負けたふりだったんだ、隆明さん。
五十嵐秀彦 う〜ん、名前に頼った感じもありますが、「負けたふり」が面白かった、ということです。
2点句
少年が角を曲がれば春が来る べる 山口あずさ 風の子?又三郎くんだったりして。
子子 ここは、少女じゃなくて、少年なのよね。
 
アスパラガスちいさき輪ゴムの○印 夜来香 showmaru なぜか貯まっていくこの輪ゴム。うちだけ?
しぐなす このチマチマ感に微笑を誘われました。こんなことも俳句になるんだなと感銘を受けました。
感想 齋藤朝比古 輪ゴムで括られたアスパラガス。なんとなく「いいとこ見てる」感じはあるのだが、「○印」があまり効いてないのが残念。
 
空回りカラコロそれでも南風 子子 魚容 不思議な魅力。「カラコロ」という擬音に秘密があるのかな?どことなく感じる南国情緒にあるのかな?
showmaru 「カラコロ」っていう擬音が好きなので1点。
 
風のつく名前がほしい水若葉 しぐなす 松たかし 「名前がほしい」で切れるんですよね。さわやかなイメージが広がります。その割に「水若葉」がよくわからない。
齋藤朝比古 本名って変えるのにはエネルギーがいるよなぁ。俳号はその点いいね。風のつく名前、私も欲しい。
 
釣堀の風にソースの匂かな 白井健介 松たかし ソースのいい香りが読む方にも伝わってきます。風の効用ですよね。私は焼けた醤油の香りが漂ってくるのも好きです。
齋藤朝比古 うん。このうらぶれ感は正しい釣堀の姿。
 
梅雨寒やナマズは退屈してござる 魚容 草もち 私も先般の東北の地震には驚いたでござる。
齋藤朝比古 江戸時代のナマズ様でしょうか。俳諧味あり。
 
張りぼてのイカロスが飛ぶ曇り空 べる 喜誉司 力強さを感じました。
子子 この不器用そうなイカロス、好きです。
感想 白井健介 この下五が例えば〈梅雨曇〉だったら採りたいと思いました。
1点句
放射能まばゆいばかり(以下、空白) 山口あずさ しぐなす 仮に原爆が落ちたとして、その瞬間を句にしようとするとこうなるのかなと思いました。原爆も俳人も恐ろしいです。
感想 齋藤朝比古 うーん。これは俳句なのだろうか。意味も不明だし、放射能をまばゆいという感覚は好きになれんなぁ。
自解 山口あずさ 即死。
 
吹かれゆく濃くも淡くも橡の花 五十嵐秀彦 魚容 トチの花って、けっこう大きいんですけど、トチは大きな木になりますから、花も高いところに咲いていて、花に気がつかないことが多いですね。爽やかな句だと思いました。
 
着ぬ服をまたしまひをり更衣 あつ子 一文無  
感想 山口あずさ ありますね。そういうことって。
 
若葉風旧仮名遣ひで書く手紙 しぐなす あつ子 年配の方への手紙でしょうか。
感想 五十嵐秀彦 俳句じゃなくて普通の手紙なんですね。イヤミにならぬように旧仮名で書ければ素敵です。
感想 齋藤朝比古 旧仮名遣ひは個人的に好き。でも手紙を旧かなで書いたことはないなぁ。「旧かなで書かれし手紙」なら解るけど。作句に実感が伴っていないような気がする。
 
青嵐やいざお姫さま抱っこせん 夜来香 showmaru やっぱり夏嵐に背中押してもらわないとできないかな
感想 齋藤朝比古 「いざ」の大仰な言い振りがなかなか楽しい。若殿様だろうか。
 
言いたいこといっぱいあって目で笑う 山口あずさ 喜誉司 僕は眼鏡をしているので、苦手かも・・・です。
感想 白井健介 内容的には面白くて好きでした。
感想 五十嵐秀彦 言いたいことは言っちゃえ!
 
絞殺はキモチいいかい薔薇の風 しぐなす 子子 お、出ましたね。薔薇の風をもっともっと凝ってほしかった。。。
0点句
懐かしい高校時代はソーダ水 めぐ 感想 山口あずさ 高校時代を「ソーダ水」というのでは、あまりに優等生。
 
五月風 駆け抜け何故か 恋の予感 ミリ 感想 白井健介 「恋の予感」を「何故か」などとわざととぼけられても、それこそ“何故か”しらけちゃうのは私だけ?。
 
南洋の青さや波に貿易風 魚容 感想 山口あずさ <南洋><青さ><波><貿易風>同じ様な言葉の連なりのような気が。。。
 
風感じ 振り返るといる 君が好き 天音 感想 山口あずさ かわい過ぎ。
 
風評の柳なびけば化けの皮 夜来香 感想 山口あずさ 誰のことを言っているのやら。
 
詠いしは枯れゆく定めのトウガラシ べる 感想 山口あずさ 侘びしいというか、情けないというか、どうもピリッとしないところに好感を持ちました。
 
青梅を愛でて冷や酒嗅いでみる 魚容 感想 山口あずさ 梅酒ではないのか。
 
猫が泣く今日と明日の狭間にて 子子 感想 白井健介 ほんのわずか説明的な感じがする(のは私だけか?)のが惜しい気がする。
 
薫風に 青さ感じる 皐月晴れ 天音 感想 五十嵐秀彦 「薫風」「青」「皐月晴れ」重なりすぎのようです。
 
故郷の風持ち帰る五月かな 一文無 感想 齋藤朝比古 「持ち帰る」が眼目。これで類想感をやや脱しているが、やはり五月と風がつきすぎ。
 
リストラの風に追われて汲む新茶 一文無 感想 山口あずさ つかの間、ほっと一息か。
 
夏祭お面で隠す赤き顔 あつ子 感想 山口あずさ 酔っぱらい?
 
夏行風の柳の難しさ 喜誉司 感想 山口あずさ この句も難しいです。
 
薫風や喉(のみど)やはらに揺れ止まず 五十嵐秀彦 感想 山口あずさ 喉が揺れるのだろうか?イメージが掴みきれなかった。
 
黒髪を誉めそやす風夏めきて showmaru 感想 山口あずさ 風が黒髪を誉めるようにおだやかに吹いている様子、でしょうか。
 
身体には窓があり風が吹く 山口あずさ 自解 山口あずさ ダリ。
 
風吹きてモリブデン掘る夏休み 喜誉司 感想 山口あずさ <モリブデン>というのが、わからなかった。ネットでちらっと調べてみたが、やはりよく解らなかった。鉱物の一種?
 
白い門カンパネルラへ青い風 松たかし 感想 白井健介 「白い門」と「青い風」とのコントラストを素直に際立たせ過ぎてちょっと見え見えになっちゃった感じはあるかなぁ…。
 
嶺渡し池に飛び込む雨蛙 喜誉司 感想 山口あずさ 古池や?
 
つい夢中 時間過ぎ去り もう夜中 ミリ 感想 山口あずさ そのまんまですね。。。
 
緑陰に髭のお手入れ風の竜 showmaru 感想 山口あずさ 確かに、竜は髭のお手入れしてそうですね。
 
空仰ぎ 風と遊ぶ 新生児 天音 感想 山口あずさ さわやか。
 
初夏や川上澄生の風の詩(うた) 一文無 感想 山口あずさ http://www.tamaki-net.com/kawakami.htm
こんなサイトを見つけました。

 

 

 

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