第二十八回Hi! ku City句結果

 

9点句
素因数分解すれば火の匂ひ しぐなす 特選 子子 これは、文句無く好き!
特選 一人 220の約数の和は284。284の約数の和は220。二つの数は友愛数と呼ばれる。小川洋子著「博士の愛した数式」には 数字は炎のように形を持たないが確かに存在するイデアとして描かれる。数字は封印された炎。秘密を知るものだけに本性を現し 宇宙の姿を照らし出して見せてくれる。では、どの数字を素因数分解したらどんな火が匂うのだろうか。
showmaru 素数は火打石にもなるのですか?
魚容 何を素因数分解したんでしょうねぇ?キナ臭い世の中にはなってきましたが。発火しそうでしない素因数分解。
山口あずさ 一瞬、素数を分解するんだと思った。不可能なことって、危険なんだよね。
ken1 なんでと聞かれても困る。素因数分解の定理も知らないし、ああいう数式に炎の匂いも嗅げないし。しかし火と数字が人間の世界を替えたことは間違いない。 そうこれは、理屈ではなく数字を分解していくときの摩擦熱?を発見した句です。
小島けいじ 『すれば』が少しひっかかりますが、その発想は大好きでした。
感想 五十嵐秀彦 なかなか面白いとは思いましたが「火」だけでは季語にならず、無季なのがちょっと・・・
 
8点句
画家の耳一枚くべる落葉焚き 山口あずさ 特選 一文無  
喜誉司 自分にもそういう衝動がないことはないのが怖いんですが、その後のことも考えたりすると、なんていうかそのパーツを火葬したいって衝動は日本的なんでしょうね???
ken1 思わず掻き切ってしまった耳。あれは結局何だったんだろう。 遠い異国のかの時代の、強烈なシーン。 それにしても、落ち葉と一緒に燃やしてしまいたい<耳>とはあなたにとって何。
子子 これは、見たら選んじゃいますよね。
しぐなす ゴッホの耳を想像しました。「一枚」という数え方が面白いと思いました。
五十嵐秀彦 ゴッホの耳と燃える落葉との寓意。いいですね。
魚容 ああ、ゴッホの耳が燃えていく。
感想 夜来香 特選!めらめら感がとてもいい。 実際、耳が燃えている情景さえ見えてきた。
 
7点句
閉経の主婦となりをり焚火かな 魚容 特選 山口あずさ いずれわたくしも。
草もち 閉経の主婦、とはこれまた思い切った表現。といって、自虐的という感じでもない。うちの母は、かつて更年期になった友人同士で集まって「打ち上げ」と称する宴会を開いたが、そんなあっけらかんとした感じがある。「をり」「かな」と続くのが難だけど、気にしない!
白井健介 「焚火かな」で結んでいるこの場合にはせめて「なりをる焚火かな」とすべきでしたよねぇ…もしそうであったら私の特選にしていたんじゃないかなぁ…。
しぐなす 諦観漂う図ですが、どこかほっとした感じがするのは焚火のせいでしょうか。
松たかし ホントのところ女性でないとわからないのかもしれない。 でも、情念を感じました。
一文無  
感想 五十嵐秀彦 座の処理がちょっと
感想 齋藤朝比古 この句、自らを詠っているのであればこの開き直り加減は好き。第三者を詠っているのであればやや揶揄的な雰囲気で嫌い。「をり」だから多分第三者を詠ってるんだろうなぁ。技巧的には「をり〜かな」はやや調べが悪い。
 
6点句
波郷忌の掌に包みたる燐寸の火 齋藤朝比古 特選 ken1 波郷ももう少し遅ければ結核で死ぬようなことにはならなかったかも知れない。ライターが普及している今、燐寸も線香を上げる時ぐらいしか使わないだろう。しかし古い時代を懸命に生き続けた人への手向けには相応しい。確か寺山修司の有名な「燐寸する」の短歌は、波郷の句を本歌取りしたのではなかったか。
一人 波郷忌は11月21日。掌に包んだマッチの火は肺病の息のように生暖かくはかない。大きく燃え上がれば幸せになれたかもしれないのに、でもすぐに消えてしまう小さな炎。マッチ売りの少女の約束された不幸。
草もち 波郷についてはあんまり知らないけれど、「今生は病む生なりき…」って人ですよね。掌の中のマッチの火が、病に苦しんだ俳人の一生を鮮やかに象徴している、という感じがする。
喜誉司 昭和40年代の愛憎ドラマのラストシーンのようでちょっと気恥ずかしい感じが良かったです。
五十嵐秀彦 ムードたっぷりの句。ついついとってしまいます。でも別に波郷忌でなくともいいんだよね、これは。
 
蛸壺に囲まれてゐる焚火かな きっこ 特選 齋藤朝比古 磯焚き火だろうか。調べもよろしい。冬の海というと陰鬱なイメージなのだが、たくましく生きる人たちの生活観が見えてきて、なにやら元気が出てくる。
特選 草もち どこかの漁港の、蛸壺が積まれている中で焚火にあたるじいさんばあさんたち。みんな港に用があるんだか、ないんだか。 この夏まで住んでいた瀬戸内海地方の小さな町って、みんなこんな感じだった。
五十嵐秀彦 蛸は夏の季語ですが、この際、壺に着目したところがポイントですから、季語のウェイトは「焚火」にあるのだと思います。十分実景としてとらえられますし、妖しい句でもありますね。
showmaru どれも空なんですよね、ちょっと気になって。
感想 魚容 漁港での焚火。冬の間、タコ壺は引き上げられているのかな?タコ漁は、やはり夏のものなのだろうか。
 
水鳥や一瞬白し妻の息 一人 特選 きっこ まだ若い夫婦なのでしょうか?池の辺で、ふと横を見た瞬間の発見ですね。取り合わせの距離の取り方とイメージ喚起力のある表現が、場の空気感を伝えてくれています。とても良い句ですね。
齋藤朝比古 「一瞬白き妻の息」は臨場感があってイイ。(「し」だと三段切れがやや気になる。)「白き息」ですでに冬の季感は十二分に表出しているので、上五に今ひとつの突っ込みがあれば佳句になると思う。
喜誉司 とてもモノクロ写真的な情景ですね。
白井健介 ちなみに《水鳥や一瞬妻の息白し》という語順の方が私にはしっくりくる感じです。それはそれとして、この場合の“季重なり”は私は気にならなかったです。
魚容 あ、愛情を感じますねぇ。夫婦の暖かさと水辺の空気の冷たさ。いつまでも仲睦まじく。
 
5点句
神無月悪いクスリを二錠ほど 松たかし 特選 しぐなす 「悪いクスリ」って、体に悪い薬とか、法律違反の薬とか、イッちゃう薬とか、いろいろ考えられるけど、そもそも薬って体に悪いよなあ。「クスリ」って笑ってんのかなあ。「二錠ほど」のんだのかと思ったけど、ほんとはどうしたんだろう。などなど、楽しく連想できました。
子子 悪いクスリというのが、とても気になります。飲んでみたいような、みたくないような。
小島けいじ 悪いクスリってのは何なんでしょうね。 自分に悪いクスリでも、欲しい時ってありますよね。
一文無  
 
懐中にドナーカードや冬来る 草もち 特選 showmaru カードと冬、作者にはどちらがより重いのだろう。
一人 脳死は人の死か、生から死へ至る薄暗い曲線のどこでピリオドを打つのか 科学は回答できない。だけどドナーカードを持っている私は、便宜的に人の生の終わりに線を引くことを選んだ。秋から冬にいつなるのか、はっきりとはわからないのに、立冬という暦を作った先人のように。
きっこ ドナーカードは、もちろんお財布かカードケースの中に入っているのでしょうが、通常ならば「懐中の」とすべきところをあえて「懐中に」とした表現から、もしかしたら、肉親などの近しい人に移植を待つ人がいるのではないか、と感じさせられます。何も言わずに、多くを語っている句ですね。
山口あずさ ドナーカードが体温で暖まっている。
感想 白井健介 「冬来る」の感じが効いていて採りたかった一句。
 
ひだまりのごとくにホットケーキかな 齋藤朝比古 特選 白井健介 「ホットケーキ」を焼くプロセス、焼きあがり、食べる過程、そのすべてに通じた“ほんわかした感じ”が「ひだまりのごとく」に余すところなく言い留められて、とても癒される一句。讃。
特選 松たかし なみいる強者の句の中で、ほっとさせられた、癒された作品。温かい、やさしい気分を取り戻させてくれました。
showmaru 初めて母に焼いてもらった日の幸せを覚えている。
 
4点句
吉良の首掲ぐ新宿アルタ前 小島けいじ 魚容 江戸や東京の地理とか歴史的な背景はよくわからないけど、吉良の首掲げるのは、12月、冬の新宿アルタ前ですか。吉良の首がたくさん並んでいるような感じも。
草もち ついつい採ってしまった。 12月14日サダム元大統領が身柄を拘束されたが、穴ぐらに隠れていた様子を見て、吉良上野介を思い出したのはわたしだけではあるまい。
子子 すごくイメージが鮮明です。
山口あずさ アルタ前の独特の禍々しさを感じた。
 
霜の夜ZIPPOの蓋ぴんと開く 齋藤朝比古 白井健介 「霜の夜」を下五に置くというのもまた魅力的だと思います。
きっこ 今回の題は「火」ですが、その火がつく寸前までを詠んだ句ですね。「ぴんと」と言う表現から、指の動きが見えて来ます。
草もち ZIPPOの硬質なイメージが、霜の夜をいっそう冷たく感じさせる。
ken1 zippoとは兵隊言葉で、火炎放射器だとか。 イラク戦争が二重写しになりそうな。 おしゃれな風防つきライターという時代があったんだが。
 
狐火を見たる女の生腥し ken1 特選 五十嵐秀彦 現実においても共同幻想においても、もはや狐火は生きてはいられない世の中かもしれません。狐火を見たと言う女を「生腥し」と表現したことへの共感があります。
松たかし 重たい、情念の句とみました。
一人 狐火は男にはなかなか見えない。見るのは少年と女である。網膜に映る映像を形と色と動に分解し、意識化に統合する脳の働きようが男とは違っているのだろうか。見える筈のないものが見えるとき 女は女であることをくっきりと主張して反論を許さない。
感想 白井健介 (なまぐさし)の表記は〈生臭し〉とするか〈腥し〉だと思うのですが…。
 
3点句
火星にも戦はありや風凍る ken1 特選 小島けいじ 多分、人が火星に住むようになればあるでしょう。 毎日のように繰り返される戦争のニュース(今は戦時中!)に辟易しながらも目をそらすわけにはいかず、でも結局なにもできず途方に暮れる師走です。
きっこ 大掴みな捉え方は、とても面白いですね。戦争の耐えない星に住んでいると、こう言った句にも妙なリアリティーを感じてしまいます。
感想 山口あずさ Marsは戦の神様でんがな。
 
小春日やゲートボールの得意な子 山口あずさ 小島けいじ 子を中心として、暖かい風景が浮かびます。
齋藤朝比古 ほのぼのタッチ。おばあちゃん子なのかなぁ。なにやら幸せそうで癒し効果あり。
白井健介 おじいちゃんのチームの強力助っ人だったりとかね。
感想 夜来香 つきすぎかもしれませんが、この子はきっといい子だろうなと。
自解 山口あずさ 自分の句とは思えないほど、素直な句。(小金井公園で一人でゲートボールの練習をしている小学生を実際に見てしまって、できた句です。)
 
2点句
火炎瓶数え方一本夜長かな 山口あずさ しぐなす 夜長に「新明解」で「火炎瓶」をひいている図を想像し、そのアブノーマル感に惹かれました。「火炎瓶」が醸し出すヤバイ感じと、中七下五ののほほんとした感じのミスマッチさが気に入ってます。
喜誉司 6本以下なのか12本以下なのか・・・!?
自解 山口あずさ 新明解国語辞典には、かつて、火炎瓶の作り方が書かれていた。ちなみに、『赤目四十八瀧心中未遂』(現在公開中の映画)の主人公が友としているのが、新明解国語辞典なんですね。
 
小春日や彼の口笛真似てみる showmaru 特選 魚容 彼のようには上手に鳴らないけれど、小春日の光の中で彼の好きなフレーズを思い出したのでしょうか。幸せが伝わってきます。それから若さがすがすがしい。
 
グールドのバッハや冬の街晴れる 魚容 showmaru グールド・・・真夏にも聴いてみたい。
一文無  
感想 きっこ バッハと冬の街との取り合わせは素晴らしいですし、句跨りも成功していると思います。句末の「晴れる」が別の処理であれば、特選候補だったのですが。
 
火遊びや外反母趾の私たち 一文無 松たかし いま風の若者ってきっとこんな感じですね。「火遊び」っていい言葉。
しぐなす いつもヒールを履いているようなキャリアウーマンの人たちが、火遊びをしている図を想像しました。疲れ切った女性たちですが、火をみつめる目だけは爛々と輝いてそうです。彼女たちにとっては、ちょっとアブない火遊びこそが癒し系となるのでしょう。
感想 魚容 先のとがったハイヒールとかが外反母趾の原因でしたっけ。すーっとハイヒールのイメージが湧いてきて、色気を感じます。火遊びって、あの火遊びですよね。
感想 夜来香 火遊びのほのぼのバージョン。 外反母趾には、裸足がいいんですよね。
感想 齋藤朝比古 ぎゅっとハイヒールに詰め込んだ足。「私たち」と自虐的に詠っているのはイイ。ただ、この「火遊び」はやや下世話なイメージ。上五は別のものを置いたほうがよくなると思う。
 
暖かく燃やす焚き火の記念写真 いしぶつ 特選 喜誉司 解釈が・・・記念写真をくべたのか、記念写真を撮ったのかで悩むうちにこの句が好きになりました。
感想 五十嵐秀彦 「暖か」「燃やす」「焚き火」重なり過ぎではないでしょうか?
感想 白井健介 今のこの「焚き火」の状態を記念写真に撮ろうという発想は充分に頷けます。
 
1点句
君にこれあげられないの辛いから 子子 小島けいじ だからといって買わないかといえばそうでもない。 無季の句というには少し軽い感じもしますが。。。
感想 白井健介 日常のなかの然り気ない台詞、微笑ましい。
感想 山口あずさ 気になる一句。この不安定な感じが昇華したら、放哉のノリになるかも。
 
兄妹冬の花火を十五分 松たかし きっこ 眼目は「十五分」なのでしょうが、その眼目を成功させているのが上五の処理ですね。つげ義春の世界を現代的に切り取ったような、とても好きな世界です。最後まで特選と迷いました。
 
あの焚火唐草模様真似してる 喜誉司 齋藤朝比古 発見あり。こう言われれば確かに唐草模様だ。やや散文調なのが残念だが、衒いの無い詠いぶりは好み。
 
皆上気して火祭の帰り道 草もち 子子 まったく、その通り。
感想 魚容 興奮覚めやらずという感じ。
 
狐火や競馬新聞残しおり showmaru ken1 この狐は馬に乗って負けたレースの新聞を読み返していたのだろう。悔しがってるうちに暗くなってきた。そこで一寸狐火をボッと点火して。馬は驚いて駆け去り、残されたのは新聞紙。 中世の説話にも通底しそうな。
 
火柱の上がる厨房十二月 きっこ 一文無  
感想 魚容 忘年会のシーズンで飲む機会も増えますが、厨房では火柱をあげて炒め物。熱気、活気がありますね。
感想 白井健介 「火柱の上が」った“もの”をもう一歩踏み込んで具体的に言ってしまえば間違いなくもっと佳い句になる期待大です。
 
満腹といふ虚無柳散りぬるを 白井健介 山口あずさ ダイエット中になんということを!
感想 魚容 「満腹といふ虚無」がおもしろいですね。季語とも響きあっていますね。
 
門火より門火へ蝶の冱てゆけり きっこ 五十嵐秀彦 凍蝶という季語を巧みにパラフレーズしてみせてくれた一句。
 
火山島牛の寝そべる小六月 草もち 一人 溶岩の原にごろごろ寝そべる11月の牛たち。島の底には、まだ火が燃えていて大地はほんのり暖かい。日よりは小春。生暖かい牛の息が風に乗ってのんびり流れてゆく。
感想 きっこ 上五、中七の描写はとても好きなのですが、「小六月」による因果関係と観音開きがもったいないですね。
 
井戸水の重さかわらぬ乾季かな 一文無 松たかし なんとなく納得させられてしまいました。
 
岩に座す鳥渡り行く空の下 魚容 齋藤朝比古 「岩」の無骨さがイイ。普段自分の事を「俺」と呼んでいる雰囲気。ややナルシスティックではあるが嫌味ではない。傍らにハーレーを横倒しにして、缶ピーを吸っていて欲しい。
 
0点句
蹴りあげてぐるんと迫る羊雲 一人 感想 山口あずさ 逆上がりですね。
 
青邨を知らず火を焚く青邨忌 五十嵐秀彦 感想 山口あずさ 不勉強ゆえ、青邨と火の関係がわからない。。。ごめん。
 
大晦日火を見ていたら火になった 喜誉司 感想 山口あずさ 焼身?
 
夕焚火妻の幼き火は知らず 五十嵐秀彦 感想 白井健介 この句、もしや〈妻の幼き日は〉の誤りでは?〈幼き日〉なら採りました。
 
誕生の証拠にろうそく吹き消した いしぶつ 感想 山口あずさ はっぴばーすでーとぅーゆー♪
 
納屋脇の放置消化器末枯るる 白井健介 感想 齋藤朝比古 「放置された消火器」はいいところを見ている。ただ、「放置」「納屋」「脇」「末枯れ」と同じ肌合いの言葉が並ぶので印象不鮮明になってしまったのが残念。
感想 白井健介 〔自解〕:「放置消化器」って、これはもちろん〈放置消火器〉のつもりだったんですよぉ。だってテーマが“火”なんですから…。凹むなぁ……。
感想 山口あずさ この変換ミス、わたしのせいです。ごめーん。ゆるして。
 
終列車独り待つ駅霙降る showmaru 感想 山口あずさ いつものよおーに幕が開き、恋の歌うたうわたぁしにぃ♪ と、一瞬メロディが流れました。歌謡曲の世界?
 
霜月のハイビスカスの迷い紅 子子 感想 山口あずさ 「迷い紅」というフレーズが気になる。ハイビスカスの赤と限定せずに、イメージを広げられたら面白いかも。
 
潜伏期永き恋はも白山茶花 白井健介 感想 山口あずさ 潜伏期が長いということは重症かもね。
 
狐火や怒りやすき日の生き肌 五十嵐秀彦 感想 山口あずさ バイオリズムが下がっているのか?
 
わが涙かさぶたとなる黄落期 しぐなす 感想 山口あずさ かさぶたになって、落ち葉のように散ってゆくのだろうか。ちょいと漫画チックなような気もする。
 
焚火して風呼び寄せる坊主かな ken1 感想 齋藤朝比古 上五中七悪くない。下五は諧味あるも、やや安易な斡旋のような気がする。
 
性交のあとのようかも立冬は 松たかし 感想 夜来香 その薄ら寒さ。どきっとしました。
感想 魚容 うーん。最近しばらくしてないからなぁ。
 
火のような耳たぶつまむ爪の色 喜誉司 感想 魚容 「火のような」は耳たぶではなくて「爪の色」にかかるんでしょうね。真っ赤な爪。
 
蟋蟀が火吹き男の道連れか 一人 感想 山口あずさ 童話の世界?
 
原罪は現在火は非また冬が 小島けいじ 感想 山口あずさ 生真面目な駄洒落。
 
頬骨に鉄鎔く熱や夜半の冬 一文無 感想 白井健介 「鉄鎔く熱」という誇張表現に甚く納得いたします。
 
寒雀むしゃくしゃしたら自爆テロ しぐなす 感想 山口あずさ ちょっとまったぁ! 
 
透明なまま汚れゆくバカラ猫 子子 感想 白井健介 「バカラ猫」という措辞にはちょっと無理を感じますが…。
 
冬の朝じっと煙を見る男 いしぶつ 感想 齋藤朝比古 何の煙だろう。煙草の煙だと思うとちょっと興ざめ。「冬の朝」が茫洋とし過ぎているのかも。もう少々手がかりが欲しい。
感想 白井健介 この「煙」に関してもう少し詳しく知りたい(句の中に手掛かりが欲しい)という気がしました。句のこの雰囲気は魅力的だと思います。

 

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